インタビュー
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これからの乳がん検診プランをご相談いたします
乳房にかかわる症状はデリケートなことが関わるため、ネット予約を導入しできる限り待合室で過ごす時間の短縮に努めています。女性が抱える悩みや検診のタイミングなどの相談もしっかりと応じます。
力をいれて学んできたことを教えてください。
患者さんの訴えている症状をしっかりと受け止めることと、お悩みに対して納得していただける説明をするということです。患者さまの中には、テレビやインターネット上にあふれる情報に惑わされ、不安を抱えた方もいらっしゃいます。そのため、世間話などを交えながらお話をじっくりと伺い、笑顔でお帰りいただける診療を目指していきたいです。
どんなお悩みを持った患者さんが多いでしょうか?
検診で要精密検査とされた方や、胸にしこりや痛みがある方が多いです。ほかには、乳頭部から液が出てくる、かゆみがある、ただれている、リンパ腺が腫れている、乳房から脇の下にかけて漠然と違和感がある、などの症状でお悩みの方も受診しています。また、症状としては何もなくても、テレビやインターネットを見ていて不安を感じ、検診をしておきたいという方もいらっしゃいます。
患者さんへの説明やカウンセリングで重視していることはありますか?
お悩みの症状に対して、きちんと納得いただける答えを出すよう心がけています。乳がんなどの重大な疾患でなくても、痛みや違和感の原因を丁寧に説明します。どこの筋肉、筋膜がどうなっているから痛みが出ているのだといったことを、モニターなども使用しながら具体的に解説するようにしています。また、何カ月後、何年後に何をすればいいのかといったスケジュールを提示することで、患者さんの漠然とした不安を解消できるよう努めています。
ネット予約を導入したきっかけを教えてください。
乳腺の疾患は、あまり人に知られたくないと思うので、他人と一緒の空間で待つ時間を少しでも短縮できればと思いました。デジタルサイネージなども導入して、退屈せずに過ごせる工夫もしています。
今後の展望はありますか?
乳房のことで気になることがあった場合に、どの科を受診すればよいのか、ということはあまり知られていません。この地域で、広島市までいかなくても、身近に乳腺専門のクリニックがあるということをもっと知っていただきたいですね。
がんの症状が進行した状態で来院されたとき、どうしてここまで放置してしまったのかを伺ってみると、やはりそれぞれに事情があります。家族に女性がいなくて、誰に相談していいかわからないとか、親の介護や子どもの受験が重なって、しこりがあるのはわかっていたけど、検診に行くタイミングを逃してしまった、などの事情で、手遅れになってしまった患者さまもいました。そういう患者さんを1人でも多く救うのが私の仕事だと思っています。乳がんには自覚症状がないので、症状が出てから検診にいこう、という考え方をまず変えていただけるよう、講演会なども積極的に行い、地域のみなさまに働きかけていきたいです。